第363回 「古材をたくさん使って」という、お施主さん

2011年03月30日

4月に入ってから、刻みに入る現場は、「古材が大好き」というお施主さんです。

昨年1月、突然の電話がありました。
「山へ来てくれ」
「松をたくさん切ったから、何ぼで(長さのこと)切っておいたら良い?」
「誰ですか?あなたは?」
名前を聞いて、顔が何となく浮かぶ。
「行きます。どこへ行くんですか?」   
これが、初めてのまともな会話だったと思います。

電話の向こうの声は、私に「来い」という、行き先を告げました。

話は!

松くい虫にやられる前に切った。
何を建てるわけでもなく、木を切り出してからのプランの構想とか。
ふ~ん、こんな人もいるんだ。
自分の山の木。
いつものパターンとまったく違う。

第363回 「古材をたくさん使って」という、お施主さん

よく曲がった曲り梁


里山から次に、連れて行かれたのが牛舎。
餌となる稲わらの下に、古材がどっさり!

かやぶきの家の解体を知り、あわててもらいに行ったとか。


そして1年!
半年かけてまとまったプラン。

気をよくして、お施主さんの独特のストックヤードから、私の作業場へ運び込まれました。

第363回 「古材をたくさん使って」という、お施主さん 第363回 「古材をたくさん使って」という、お施主さん

地松の差し鴨居                  曲り梁と桁

写真は一部ですが、とりあえず全部使ってほしい!
「えっつ!」

新材の梁もありますが、見えがかりの処には、古材を!

どっしりした、頑丈な、ごつくるしい、大胆な、「これぞ!木組み!曲り梁の家!!!」になるよな!



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