第370回 古材を刻む

2011年04月16日

第370回 古材を刻む

今作業場で刻んでいる仕事は、お施主さんの持ち山で伐採された松の梁と、100年以上使われた民家の、解体された煤で真っ黒な梁、いわゆる古材を使い、新しく組みなおして軸組とし、木組みを表しにした家づくりの、骨の部分の加工をしています。

古材には、過去に組まれていた仕口の加工があり、今回施工する仕口とは全く合いません。新たに作り直します。しかし、過去の大きな仕口がたくさんあるために、埋め木という方法で、一応傷のないような見せ方をしなくてはいけません。
新材ならそんな作業は起こりませんが、とても時間のかかる作業です。
写真が埋め木という作業です。

第370回 古材を刻む

また、上の写真は、長さ方向の継手をつくっているところです。
古材には、現在の大工の仕事からは、ほとんど姿を消しえしまった斧(ヨキ)やチョウナの木の表面を削った(斫った)手仕事お跡があります。とても魅力的な表情です。

5月には、上棟の予定です。
木組みの迫力と素材の持っている魅力を、お伝えできる日を楽しみに、仕事をさせていただきます。




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